お米について、その壱

 イカロのお米はオープン以来鷹峯の減農薬のコシヒカリを使用しています。少し小粒で、コシヒカリ特有の吟醸香のような香りも穏やかで嫌味がなく、全体的に過度に主張せず、おいしいなと思うまでに少し時間がかかる。でもしみじみおいしい、深い味わいのある、そんなお米でした。

とても素晴らしいお米だったのですが、自家ブレンドをして、より理想的な和食に合うお米にして行こうと思い立ち、只今様々な品種、産地のものを取り寄せ試食をしているところです。

現在、候補の品種(と産地)の主なものは、新潟佐渡島産「こしいぶき」、山形県産「はえぬき」、秋田県南産「あきたこまち」、佐渡産「コシヒカリ」、京都産「京の輝き」等です。中でも佐渡産こしいぶきがとても優秀でした。

選ぶ中でお米の品種改良の歴史を調べていると、福井と新潟、山形等が新しい品種の開発に力を入れており、実績のある土地であることが分ってきました。コシヒカリが生まれたのも福井から新潟あたりです。あきたこまちやひとめぼれなどもコシヒカリの子品種で、こしいぶきは孫品種、ササニシキも兄弟品種を改良したものであったりと、日本のお米を語るうえでコシヒカリが重要な位置を占めていることがわかります。耐病性、耐寒性、高収量、地域差、気候変動への対応等、お米の良し悪しを決めるのは、必ずしも食味だけで決まるわけではありませんが、それらを高次で併せ持った品種であると言えるでしょう。

実際には、水、土、空気、気候(一日の中での変位等)、生産者の良心や技術、経験等が最終的に大きく質を左右します。

私の見解としましては、今後の気候変動もふまえた上で、好適地の中で佐渡島と秋田県南が好ましく思えます。どちらも美しい土地です。

コシヒカリの食味ですが、香りが強く食べ飽きる、洋食に合うお米であるなどの見解もあります。日本でこれだけ食されている人気品種が和食向きでないとの専門家の見解は意外であるとともに納得でもありました。個人的には香りが強すぎると常々おもっていましたので。ただ料理の性質上お寿司には向いている気がします。

これらを改良して北国に適応したものがあきたこまちと言えるでしょう。こちらは和食に合うお米、冷めてもおいしいなどの表現がされます。ただ、少し粒が長く大きいため一粒の中に水分を含みすぎ、食感が柔らかく感じ、味が少しボケる気がします。ただそれも含んだうえで、個人的には日本人が好むお米の良さが一番表れている品種ではないかなとも思います。

一口に和食と言いましても、郷土料理としての京料理、私の表現、出したい表情などを考えると答えはまた変わってきます。それではブレンドをしてみてはどうだろう?というところに行きついた次第であります。

ただ、佐渡のこしいぶきが優秀なため単一で決定する可能性もあります。もうしばらく試して最終的な答えを出したいと思います。また、熱劣化が少ない業務用の精米機が欲しいななどと思ったりもしています。

さて、「伽ブレンド」どうなることでしょう。またご報告いたします。

 

長文にお付き合いありがとうございました。イカロ 店主